夢、というのは“本人の願望の象徴”とか聞いたことがある。
でも、ついさっきまで瞼の裏で流れていた映像は明らかにそれとは真逆だった。
しかも殆んどの夢は曖昧な記憶しか残らないのに今回は嫌気が差すほど鮮明な記憶がある。
「………」
目元を擦った手が湿る。
頬を伝う生温い感触。
既に見当たらない、昨晩は確かに側にあった温もりを求めて静かにベッドから抜け出した。
「?」
階段を駆け下りてすぐに目に留まった青に抱きつくと名前を呼ばれた。
返事を返す余裕も無くてその背中に顔を埋める。
身動き一つしない彼だが大層動揺しているに違いない。
「……ごめんね」
くぐもった声がバージルに届くか心配だったが問題なかった。
「…何を謝る」
「……ごめんね」
「………」
同じ言葉を繰り返すと静寂が待っていた。
こちらを振り返ろうとする彼の動きを咎める様にきつくきつく腕をまわした。
バージルはそんな私を疎んじる事も無くされるがままになってくれる。
不器用な彼の優しさの代わりに私は残酷な願い事を呑み込んだ。
8.君とさよならする日がないように
信じてないんじゃない。
ただ、好きで。
君以外いないから堪らなく不安になるんだ。
お願い、こんな僕を置いていかないで。
復帰して一作目から暗いなぁ(汗)
相変わらず文才は勿論ない訳ですが、笑って許してやって下さい。
やっぱりバージルが好きだよ。
不器用に優しいトコが最高に魅力的。
そんなバージルの魅力をもっともっと表現できるようにならなきゃですね。
のんびりマイペースながらでも頑張りますっ(06・11・29)